>>1:249 ツルギ (一日目)
「え!? ……礼を言われる筋合いはないが……?」
ただ思ったコトを言っただけだし。
今度はカイのほうが動揺してしまった。
「はあ。大丈夫か、こいつ……。
君に善人って言わせるのには苦労しそうだな……
そもそも、僕は自分が善人だなんて思ったコトもない……
僕はそろそろ行くよ。君と話してて疲れたし……」
君と──君以外の誰にでも言えることだが──お話して仲良くなる気だってないし。
嫌でも裁判場で顔を合わせることにはなりそうだけれど。
ふん、そっぽを向いて、逃げるみたいに踵を返した。