人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 月桂樹の下で ニコロ

「〜♪」

行き交う人々に、笑い声。
美味しそうなパンの香りや扉の開くベルの音。
歩む足先が感じるのは乾いた石畳の感触で。

「よぉ!今日も景気が良さそうじゃねえか!
俺にも売ってくれよ!10個くらい!」

八百屋に掛ける声は慣れたもの。
りんごを袋いっぱいに買った男は機嫌よくそう言って。
手を振りながら、街を歩くのだった。

今日もこの街は
“平和”
なようだ。
けれど、胸騒ぎがする。

「…何にも起こらなきゃ、一番なんだがなぁ。」

物乞いの子供に袋の中身を与えながら、男は思うのだった。
(7) ぴんじぃ 2023/09/02(Sat) 2:18:26