【人】 狐娘 レイ―― 翌朝 ―― [初めての交わりを覚えた身体は、朝陽を迎え入れても反応しないほど心地の良い疲労を訴えていた。 シャオロンが寝台を抜け出したことにも気づけず、一糸まとわぬ姿で布団の中で丸くなっている。 指輪が指先に嵌められたのにも気づかないほど、愛された身体は情交の後がしっかりと残っていて、昨夜のことが夢ではないことを表している。 ふに、と柔らかいものが唇に触れた。 重い瞼をゆっくりと開いていけば、 柔らかく微笑むシャオロンの顔があって、 つられるようにふにゃりと表情を緩めた。] ……おはよぉ、しゃおろん。 [寝ぼけ眼のまま、差し込む朝陽に照らされる愛しい人が今日も傍らに居る。 奥さんと呼ばれることが擽ったくも、嬉しくて。] (7) 2021/12/16(Thu) 0:24:52 |