【人】 第11皇子 ハールーン──……ふぅ 1年ちょっと、留守にしただけでも埃ってたまるね [ 誰に言うでもなく。透きとおる青の、乾いた空へと、ひと仕事終えた清々しい笑顔を向けた。 白のシーツがはためいている。 客間の4人分ともすれば、中々に骨の折れる作業だった。何せ此処には洗濯機が置いてないのだ。] 後で買い物にも行かなくちゃなぁ〜 久々に、お菓子作りもしたいから…… [といっても、この隠れ家兼別宅に暮らすこととなるのは自分と従者である『彼』の二人だけなのだから、4人分も洗濯する必要は無かったのだけど。] 卵と小麦粉と。バターと……そうだ 『餃子』にもまた挑戦したいんだった! [異国の地で学んだ、異国の料理。果たして適した材料が我が国にあるのか? 想いを巡らせながら、武器庫になってる屋根裏に居るだろう『彼』の元へと足を向けた。] . (8) 2021/04/14(Wed) 17:48:29 |