【人】 豊里[食事と休息を終えると、今度は薄墨神社の境内へ。 折角神社に来たのだし、まずはお参りをする。 お賽銭を入れて、脇の看板に書いてある参拝方法を 書かれたとおりに行った。] (どうか、多くの人が平和に生きられますように……) [世界中の人間がと云ってしまうと 流石に欲張り過ぎだろうか。 そんな風に思い、少しだけ控えめな主語に変える。 次は社務所に行って、自分と家族の分のお守りを買った。 父には無病息災を、母には家内安全を、 自分と弟には商売繁盛を。 そよ風が吹けば涼しく頬を掠めて、 厳かな空気を纏ったようで。 ざぁっと木の葉や花弁が擦れる音、 鳥の囀り。 心地良く耳を擽られながら進めば、 ご神木の千年枝垂桜が見えた。**] (9) 2022/04/13(Wed) 22:14:26 |