人狼物語 三日月国

246 幾星霜のメモワール


【人】 栄枯 プリシラ

>>7 >>9 ダーレン

小粋な呪文も、変身バンクもここにはない。
でも、素敵な魔法だけは確かに世界に広がっている。

蕾がひらくように蔦が退けば、
やはりそこには花の魔女がおかしそうに笑っていた。

「あなたにも……少しでも、
 あたしの魔法を分けてあげられたらって思って」

鐘形の花弁をひっくり返したかのような白いドレスを纏い、
背中では祝福の証が堂々と光を放つ。
風を受けてはスカートが広がり、一足早い春の訪れのように。

「さあ──手を取って!
 あなたは魔女のパーティの立役者。
 上手な踊り方を、ここで教えてあげるっ!」

どんなに寒い時の流れの中だろうと、笑顔を咲かせる。
それはその女≠ェ、最も得意としている魔法だった。

#パーティ会場
(10) 2024/02/16(Fri) 15:50:48