【人】 四谷 隆史 多分、そう、です。 いきなり消えてからそう時は立ってないはず。 [はぐれた、って言った方がわかりやすいかもしれない。 でも本当に、突然闇に飲み込まれたのだ。 少なくとも自分にはそう見えたし。暗闇から逃げ出したその時に 追いかける足音もなく、声もなくであったから。 思い出すだけで、膝が震えてくる>>0:224] い、きましょう、いくっす、セキさん! [先んじて精神病棟エリアへ足を進める彼の背を追いかける。 自分より少しだけ高い背と、スーツ姿は この廃病院という場所を少しだけ日常に引き戻すかのよう。 カン、カンっと武骨な音がリノリウムの廊下に響く。 埃が少しだけ舞う中で 静かに閉じたものがあることを、俺らはまだ知らない。>>0:L0] (10) 2022/08/11(Thu) 11:30:43 |