― 船内 ―
[水葉と離れてしばし、歓談する男女たちの間を遊弋する。
やがて目に留まったのは、
幾分憂い顔の淑女
>>0:115と
クルーの制服を纏った青年
>>0:118。]
……ほん。
[ 彼女は既婚であることがその左手から見て取れた。もっとも勇吾には、この船に乗り込む以前からその慣習を気にしたことは無かったが。もっとも、話し相手が乗員とはいえ、会話に割り込むのもためらわれはする。]
可愛らしい、笑顔だな。
[どう声を掛けたものかな、と思ううち。
その女性が小さく笑う
>>8のが見えた。
自然と、声が出ていた。]*