【人】 道具屋 フルリー・アルジャーノン━祝賀会の最中に━ [いないと思うじゃん? 実は……逃げた振りして、まだ近くの木陰に居たりしました。>>11 勇気が出なくてその時は立ち上がれないまま背中を丸めてしまったけれど、もう、大丈夫。] ふぇーりーっくすちゃん、あーそびーましょ。 むしろ面貸して貰うわ。 [そう 校舎裏と言う名の物陰に 呼び出して、改めて向き直る。]ごめんね、あの日、本当は物陰で聞いてたんだ、全部。 だから……これは、そのお返事。 フェリックスがどんな旅をしてきたか知らないけれども、沢山出会いと別れを繰り返して来たんだろうなぁって、あの時聞いていて思ったんだ。 例えば戦力不足でとか、何か良くないうわさでとかさ、想像でしか無いけれども……先ずはそれについてね。 それを言ったら、わたしだって勇者パーティーに相応しくないよ? だって、本来ならば戦闘も回復も魔法も防御も出来ない、ただの道具屋だもん。 ぽんこつだし。 世界をかえようとか、人の暮らしをとか、わたしだってそんな恐れ多い事を考えてなんかいないし。 でもさぁ……あなたを含めた皆が好きで「一緒に居たいから、いる」って気持ちは、誰にも負けない。 単純な話じゃん、誰かの側にいたいか、いたくないか。 わたしは、いたいからいるし、皆にもいてほしい。 ……確かに出会えば、別れは必ずある。 でも、共にいる努力をしないって選択肢はわたしには無いし、だからこそのおかえり、ただいまなんだよ。 (17) 2021/08/19(Thu) 19:43:43 |