【人】 【帝】 ゼノン「ふぅん? 天が世界をどうしたかったって……?」 無意味な問いだ。それは既に終わったことなのだから。 けれど庭園の真ん中に立ち、ゼノンはふわりと両手を拡げる。 「壊して。直して。楽しくて。苦しくて。 神が見ているものが天の理想の世界だよ。 天は帝として、世界を治めた。その結果はここにある」 その答えを聞いているのかいないのか。 アネーシャは、つまらないと、この世界を否定した。 そして、次の質問をした。 それも、無意味な問いだった。ひとつめの問い以上に。 「天の世は終わり。 それは次の神が決める事だよ? 天は何も望まず、ただ、見守っている。 例えどんな結果になろうともね───」 何処か複雑な表情で、ゼノンは高い高い空を見上げた。** (18) NPC2 2019/10/04(Fri) 17:50:35 |