人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 拷問吏 ネロ

「……仕事場に尋ねて来よう者がいるとはな。
 何、取り込み中ではあるが急ぎの用向きであろう」

追い返しはせんよ、と椅子を用意した。
だが相手は事務的に用件を伝えていく。

「承ろう。期日までには口も割ろう。
 何、男も女も鳴かすは変わらぬよ」

一般的に痛みへの耐性は女の方が強いとされるが
個人差もあるうえ強い痛みに対してはさほど差はない。
事務的な男は必要事項だけを告げて去っていく。
組織の一般的な人間の姿だ。
拷問吏は一つ増えた仕事を片手に、白湯を口にした。

……背後で物音がする。
振り返るとそこには、椅子に縛り付けられている男。
仕事道具を手に取り、その男の耳元に口を遣り
弦楽器を静かに鳴らすような声で優しく囁く。

「愛いな、薬品からの覚醒が早くなったではないか……」
(19) reji2323 2023/09/02(Sat) 10:19:37