| 「おは────、」 よう、と、自然に吐きかけて。 ぽかんと君を見つめていた。 「……あ、うん。 痛いとか、感じない……かな。今のところは。」 君が居て、隣で笑って。 それだけで、まあいいかなんて思えてしまうのだから つくづく、自分は君に甘いのだろう。 ──そしてそれは、永遠に。 「調子………今度こそ……、」 ふつふつと思い起こせば、 あの時 の恐怖がぞくりと背筋に走り 僅かに身を震わせる。 「……深雪、」 上目に君を見上げれば、 甘えるように腕を伸ばした。 (20) osatou 2022/07/20(Wed) 22:39:24 |