人狼物語 三日月国

212 【身内村】桜色のエピローグ✿


【人】 火澄 七瀬




 …… かつて私は貴女で、貴女は私でした。

 いつも一緒にいて、顔も声も同じ。
 そうですね。親が同じ服を好んで着せてしまえば、
 私達を見分けるのは難しかったでしょう。

 それはきっと、私達自身にも当てはまることで。

 確立しない自己を前にすれば、
 瀬名は七瀬で、七瀬は瀬名でした。

 いつからでしょう。
 貴女と私が、別の人間なのだと知ったのは



(21) 希 2023/05/04(Thu) 10:18:14