【人】 大崎[どこか懐かしさを覚える狩衣姿の舞が終われば、薄紙に包んだ小銭をそっと置いていった。残念ながら、紙幣を出せる余裕はなかったのである。] [春うららとはいうが、風は冷たいような、日差しは暑いような。しかしながら桜の花は春そのものを表している。 木の枝の合間に何かが動いた気がして目をこらせば、薄緑色の小鳥が桜の花を啄んでいた。] 美味いのかな。 [小鳥も春の訪れを喜んでいるようだ。 ひらひら、黄色い蝶も舞い踊る。 冬には滅多に見られなかった色彩だ。] (22) 2022/04/14(Thu) 3:04:56 |