[いや、これは装束と呼べるのか。
昨夜のメイドもどきも大概だったが、これはそれ以上に面積が少ない。
黒い革紐が首と腰に巻き付いているだけで、胸元はチョーカーから簾のように落ちる金の鎖しかない。
秘部はかろうじてビキニのような黒パンツが覆ったが、


昨夜散々わたしに悪戯を働いたエースも、この衣装には度肝を抜かれたらしく、何て恰好をしているんだ、などと聞いてくる>>11]


　


[全身を震わせながら泣き叫ぶように声を上げると、胸元で鎖が揺れて肌を叩いた。
ひやりとした感触に、背中がぞくりと震える。
この形状からまず連想したのは、踊り子か儀式の巫女か。
かつて読んだどこかの国の神話にも、上半身裸で踊った女神がいたなと思い出す]


　……祠、……巫女…


[この状況と繋がりそうな気はするが。否、そんなことよりも]