【人】 鬼の花嫁 千─ →紅鉄坊の部屋 ─ [翌朝、話があると早々に鬼の元へと訪れた。 言葉少なく、相手の足の間に座るような形で共に文机に向かう。 二人が共に置かれた書物を読むには、多分それが一番楽だ。] 紅鉄様は、これをさとが忘れて行ったと言ったな 俺は……違うと思う きっとわざと置いて行ったんだ あんたが望むのなら、知ることが出来るように [常の饒舌もついに見つけた誇らしさもそこには無い。 緊張が、目的の記述を探す手を鈍らせた。] (23) 2021/06/30(Wed) 1:39:35 |