【人】 走馬灯 ネリーどうして… [確かに、自分は死んだはずだと。 それだけはハッキリと分かっていた。 死んでいないとしても、体のどこかに不調を感じるはずなのに、体の痛みも違和感もない。 目の前に広がるのは、多くの本棚。 最後にいた場所も確かに図書室だったが 激しい違和感を感じた。 本棚の並びは全く違う。 机に置かれた本は埃が被っていた。 ここは、私のいた図書室じゃない? ネリーがいた図書室は、図書委員と司書が丁寧に管理していて、埃ひとつ無い。 激しい違和感。窓の外の景色も天気も違う。 ネリーは、1つ本棚から本を取り出し 埃を払った。 書かれている文字はネリーの知っているもの。隣の本も、その隣の本も同じように埃を払いタイトルを見た。 『それが文字だとわかるが読めない文字の羅列』だった。 ]* (24) 2021/02/02(Tue) 13:51:12 |