【人】 京職 一葉>>16 サービスシーン ■状況:触手 ■解決:暴力or能力 「ふ、ぁ………………っ、ん」 ────まずい。 これは…………キモチ、イイ、では、ないか。 * * * 此処は河原の土手の上。 麗らかな陽気に誘われ歩いていれば道端に蒲公英の群生があって。 「………………わたげ」 もうこの季節なのだなとしゃがみ込み、ふわふわした白い綿毛を愛でていたから、油断した。 身の丈10尺はあろうかというおぞましい姿の巨大蚯蚓状のあやかしが、足首にぐるりと巻き付いたのだ。 「わ、私は、あやかしだぞ……っ!」 この手のものは、人の精気が生きる糧。 あやかしの精気なぞ吸ってもどうにもなるまいに、襲われたということは私はそれだけ人に近しくなったのかと、喜んでいる場合では無い。 にゅるりしゅるりと手足に巻き付き狩衣の隙間から肌を這い始めた其奴に、気色悪いと肌を粟立てた────筈だった。 (25) Valkyrie 2021/04/24(Sat) 8:51:15 |