【人】 機才博士 ウキクサ― 回想:機械とは ― [ 博士は博士だ。 " よりよい研究 "のためにわざわざ研究所を移し、 住処や環境を変えてまでも己の研究に命を燃やしている。 それはまるで奇妙な使命感でもあり、 導でもあり、または自分の存在意義でもあった。 博士は武力を持たない。 フランクルのように怪力を持つ研究員もいるけれど、 そもそもが自分を人間と称する思考回路の持ち主なれば 力で旧人類に該当する存在を排するのは領域の外の話。 初めてその機械と見えた時に、 博士は書面へ同意し、それから機械の姿を見つめ>>0:11 ] リヒトーヴ、と言いましたか。 機械の貴方がなぜ人類を排さないのです? ──話には聞いていましたが 実際にこうして契約を交えると、なんとも不思議です。 [ どこで彼らの話を聞いたのか。 博士は明かさなかったが、機械にはもしかすれば 思い浮かぶ顔があったかもしれない。 ] (26) 2023/11/20(Mon) 18:58:52 |