![]() | 【人】 役者 古河 冬梨[微かに浮かび上がった感情は、慌ただしく過ぎていく 時間の中に瞬く間に紛れ込んでいく。 掴みかけた何かを掴み切れずに来客を迎える準備をして ようやくソファに落ち着いてから台本を手に取った。 ドラマの舞台はこうだ。 高層オフィスのビル内、ニュースが流れた日の翌日。 人のざわめきでとなりの人の声も聞き取れないくらいの 大きなフロアの一角、隣に席を並べた森と安藤。] ”地球滅亡ってネタはあるあるだけど 本当に堕ちてくることってあるんだ” [ざわめいている人の輪にも入ろうとしなかった二人だが その台詞を皮切りに画面からようやく顔を上げる。 それが、主役の二人に焦点が当たるシーンの始まりだ。] (26) milkxxxx 2025/08/11(Mon) 9:57:08 |