【人】 琴羽の天狗 時見―朝ぼらけ 夜伽の後に 散れる白雪― ま…… またやってしまった…… [琴羽と暮らし始めた新居の二階。 帝都を照らす朝の光が薄く窓より射し込めば、 共に眠る布団より身を起こして。 翼を仕舞い、剥き身のままで髪を掻き上げる。 そうして隣を見下ろせば、 ……それはもう、燦々たる有り様で。 真白な素肌のあちらこちらには 桜の花吹雪の如き鬱血痕が残り。 寝乱れた琴羽の両脚の間のみならず、 布団の各所にもまた、真新しい体液の染みが 歪んだ楕円を描いていた。 まぁ、つまりは。 毎度の事ながら、 ついやり過ぎてしてしまったらしい] (29) 2020/10/18(Sun) 0:49:04 |