[ 男と別れて少し歩いた後。
>>24 ターゲットを求めて歩いていたアダムは、
いかにも身なりの良い世間知らずのお坊ちゃん
と言った風貌の青年を見つけて足を止めた。
目を細めてにんまりと笑うと、
しゅるり、自身の髪飾りを解いて風に流した。
この髪飾りは5つ前の国の男から貰った物だ。
だが時に母の形見になり、
親友と贈りあった思い出の品になり、
幼い少女の頃からの宝物になる。
獲物が拾ったそれをアダムの元へと運んだなら。
「ぜひお礼をさせて下さい」
そんな殊勝な言葉と共に、作戦を開始するつもり。 ]**