【人】 巫女 ユピテル>>28 ミズガネ 少しだけ息苦しくはあったけれど。それだけ想ってくれているのだと思うとそんな苦しさすら愛おしさになります。 こうしてただ純粋で真っ直ぐな愛情に"離れたくない"なんて気持ちで抱きしめられたのも、ユピテルは初めてですから。 「うん。1日って大切ね。 その日しかない1日の大きさを身を以て知ったから……もっと大切にしていきたいの。もう触れられなくなっても後悔しなくなるくらい触れて、これから沢山幸せにしたい。……あなたが幸せと思ってくれるなら、私、これから何度でも好きって言うわ」 きっと何度触れても後悔しなくなる日なんて来ないでしょう。 それでもそう言わないとずっとこうしていたくなるので、少しだけお姉さんぶってそう言いました。実際の年は、実の所こちらの方が低いかも知れませんが。 「寒くてももう少しここがいいな。 私にとっては数日振りでも、 貴方にとってはもう1年振りくらいの夜空でしょう? ……寒くなっても、ちゃんと温め合える人が隣にいるもの」 ゆっくりと身体を名残惜しくないとは言いませんが、 一度離してから夜空を指差してから、 噴水に腰掛けようと今日も少し冷たい手で誘います。 (30) 2021/10/25(Mon) 1:18:59 |