【人】 志隈[薄暗闇に歩くのも慣れていて足取りは確りとしている。 迷っても逸れても目が覚めれば元通りだろうと、疑ってもなく。 そんな話をしながら、暫くは探索。 近づいた扉は閉まっていた。] 情が深い方に見えるし、大事なものであれば、 あんたは躊躇なく、助けたんじゃないか。 [まるでそうならなかった様な物言いには疑問を持ったが、 誰かが不特定多数であり、続く言葉には数瞬考え込み。] 目の前で倒れていれば手を差し伸べたいと思う人もいるだろうな。 戦争は自分の国を守る為に、他国と戦うし、 俺は正義のヒーローに憧れた事が無いから、 在り方はわからないが、 …あんたに助けられてる人間も多そうだ。 [今、正義の味方になりたいようには見えてなかったが、 そんなに外れた事もしてなさそうだとは言っておく。 全部を救う事は土台無理な話だ。 傷付ける事がいけない事だとは言わない。 幼き頃、異国を受け入れられなかった親戚達に 怒りを覚えた事は一度もない。 声に応ずる様に薄く開く扉に視線を向け。 背中から止める言葉が無いのなら踏み入れた。] (31) 2020/10/04(Sun) 19:47:46 |