【人】 埋火 真里花[ 毎年、誕生日の日には、長電話をしても、 お母さんも、パパも叱らない。 今日はその特別な日、 手紙の最初迅兄さんへと書く前 おにいちゃんへと、書いて消した跡に、 気づかれる心配などは全くしないまま コンビニのお姉さんに荷物を預けて、 スマホを見る。 時刻は10時を少し回ったくらい。 兄はまだ寝ているかも知れない。 日曜日だし。 だから、お昼くらいになったら、 電話をかけてみよう。 ご機嫌のまま、私はコンビニを出る。 「ありがとうございました」って、お姉さんの声は 確かに聞こえたはずなのに。 ] (31) 2020/12/25(Fri) 23:55:13 |