【人】 澤邑[ 来る時に見かけた>>9九郎と一二三に手を上げ挨拶したなら、一二三は気づいたようだが九郎は別の方を向いていた。九郎を追いかけて一二三がこちらに気の毒そうに目礼をして去っていく。 ちょうど自分の息子よりいくつか年上の二人に、子らも憧れめいたものを抱いていたようだ。今もその頃の面影のようなものが垣間見えて笑った。いつまでも仲がいい。*] ただいま〜 [ 神社からゆっくり歩いて、半刻ほどして自宅へと戻った。息子は寄り合いで飲み会があるというし、妻と義娘は孫を連れてお祭りに行くらしい。] 晩酌しよう、ゆきちゃん [ お団子を居間のテーブルに置いて、いまだこゆきを抱えたまま台所へ向かうとお盆の上にメモが置かれていて「冷蔵庫にお刺身」と書かれていた。] あ、とその前に [ 手ぬぐいを濡らすと、こゆきの背を柔らかく拭っていく。ジタバタと暴れたかもしれないが必要なことなのと言わんばかりに。そのあと手足も一つ一つ丁寧に。不機嫌は刺身で治るといい。**] (32) 2022/10/04(Tue) 20:16:11 |