【人】 蕃神 雷恩― 回想:桜花と>>3 ― [己の繰り返した言葉に、小さくうなずく桜花を眺める。 名は体を表すというけれど。桜色の髪が揺れる様は 君の2つの空に花吹雪を散らすかのようだ。] 確かに、そうだな。 外では見ない。 ――血と、汚染された大地と、空と。悲鳴と。 柔らかで、あたたかな存在は。 [付け加えられた言葉を咀嚼し、肯定する。 どこか急ぎのように言ったのは、自身の感情のごまかし? それともただ、伝えたかっただけか。 思案。思索―――それもまた、君の個性。と判断する。 君のそばは心が安らぐ。 デザインの割合は若干違えども、同じ旧人類だからだろうか。 それとも、生育環境が被るからだろうか。 いずれにせよ、旧人類の定義であるなら、心を許している。 と、いえようか、] (32) 2023/11/20(Mon) 19:49:20 |