【人】 教会住みの娘 エヴィ[ そこには、空色の美しいドレスの少女。>>14 置かれた楽器は、あれは、幼い頃、 書物で見た…ピアノ…? 響き始めた音は、風に乗って。 ひとつひとつの響きが礫のように降り注ぐ。 高く、低く、大きく、小さく、 絡んで、解けて、流れて、伝って… ] ( なんて、心が弾むの… ) [ 少し、その音は硬いような気がしましたが、 このような場ですから当然なのでしょう。 充分に人の心を打つその演奏に送られる 歓声と拍手がまるで突風のように湧き上がりました。 知らずのうちに、着ている白いトゥニカの裾を ぎり、と握りしめていた手。 は、と気づいては急いで離し。 周りの方々と同じように、拍手を送ろうと (32) 2020/09/21(Mon) 8:09:40 |