人狼物語 三日月国

224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】


【人】 陽光の元で ニーノ

「だいじょーぶ!すぐに見つけてやるからさ」

休日の市場、陽が高い内の活気は相応で、なれば人混みも同様に。
頼る先を見失い彷徨うばかりだった手を取った男は、腕の中で泣きじゃくる幼い少女の背を何度も擦ってやる。

「で、見つかるまではオレが一緒!
 それならちょ〜っとは寂しくないだろ?」

もうじき署に戻って趣味の一つを教えてもらうつもりだったが、それはまた今度になりそうだ。
勿論連絡はするけれど、約束をして時間も取ってくれているだろうに怒られてしまうだろうか?
過る不安は一瞬だけのもので、そんなことはないかとあっさりと思考を切り替えた。
目の前の涙を拭うことを責める先輩は誰もいないと知っている。
だってオレたちは市民を守る警察官だろ。

「……あ、お腹鳴ってる。
 泣いて疲れた?探す間にパンでも食べるか?
 オレのな、オススメのところあってさ──」
(33) mspn 2023/09/02(Sat) 22:39:35