【人】 Conqueror リヴァイ[受取人が読み終わると同時に発火する、 火の魔法を折り込ませた羊皮紙に刻んだ たったの6文字のメッセヱジ。 大好きでした。 過去形にして締め括ったのはそれが終わったものだから。 返事を求めないのは叶わぬものだとわかっていたから。 冷えて凍った我が身には、照らされる陽だまりの熱があまりにも暖かすぎて全てが溶けてしまいそうになる。] [数ヶ月、この手で窓辺の花を差し替え続けた花瓶の下に封を隠す。両手に抱えた花束の中からコルチカムを選び抜き、最後の仕上げに飾り付ける。 卒業当日の放課後に訪れるには酷く不似合いな保健室という空間、苦笑と共に出迎えてくれた養護教諭に最後とは思えぬ取り留めのない世間話を持ち出して───別れ際、惜しむかのように手を差し出したのは、疼く胸の痛みを悟られぬようにするためか。] (33) あんのうん 2020/11/26(Thu) 1:22:56 |