【人】 霧ヶ峰 友紀あの人がそんな人なのだと。 憧れの人がそんな事をする人なのだと。 それを私は受け止め切ることができなかった。 今までの自分の青春全てをかけてきた人。 浮気は男の甲斐性だとか、イケメンだから仕方がないとかいうファンの人もいる。 でも私はダメ。 だから思い出の品を捨てようとした。 でも、ダメ。だめだめだめ。 段ボールに詰め込んで押し入れにしまうだけで精一杯。 彼に関するものを詰め込んでしまうと部屋の中は空っぽになったみたいだった。 ポスターや写真の貼られていた壁。 今は何も貼られていなくて真っ白だ。 (33) 2022/10/13(Thu) 17:16:43 |