![]() | 【人】 七川 惺── 回想:思春期 ── [中1の身体検査で身長は180cmに届く。 同時期、俺の第二性はαだとわかった。 壊れた夢を選民思想の優越感で繕えば 生意気なガキの出来上がりだ。 ラット時の抑制、上手な散らし方なんか知らなかった。 身体の熱さに浮かされるまま繁華街をうろついた。 華やかなネオンの色は何故だか紗がかかって見えた。 むしろその後ろ側。モノクロームの影が深く濃く続く。] 『お兄さん、家のお店に寄ってかない?』 『16以上だよね?18になってる?いいバイトあるよ。』 [元から明るい髪を桃色に染めて5cmのヒールを履いた俺を 一目で中坊だと見抜く奴はいなかった。] 『名前は?』 シ……ショウ。漢字はまだない。 『あはは、君、面白いね。』 [おねーさんとイイコトしよーなんてお持ち帰りされたり。] (35) rin 2025/08/06(Wed) 13:05:34 |