【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ふーむ……それが音楽としてなのか、 『音楽家』の価値観から来るものなのか。 それだけじゃ全く分からないわ。 [前者ならばともかく、自身の知識や学びを常識とし それ以外は認めぬどころか排除する考えの者達の言葉であったなら 同じ音楽を愛するものとして嘆かわしいことね、と ため息を吐きながら独り言ちて。] でも、参加者として招聘されたということは 少なくとも実力はあるということでしょうね。 [いずれにせよ、審査員を務める以上 彼らと対峙する可能性は十分ありえる。 であればこの目と耳で真偽の程を確かめたいわ。 別の宮廷楽士が宮廷から少し離れた広場へと 降り立とうとしていたちょうどその頃、 私達はそんな会話を繰り広げていたのでありました。>>27 嗚呼、新たな才能を見つけ出す日が待ち遠しいわ。 かつて私が誰かに平台の腕を見出された日を 私はずっと────忘れられないんですもの。]* (35) 2020/09/19(Sat) 22:58:41 |