「そんなんじゃ……」
頼りないとか、弱いとか思った訳じゃなくて。
何をどうして話せるの?話していいわけないよ。知っちゃったら戻せないのに。
「ぼくだったらなんにもしらないで死んじゃいたい……」
ひとりは嫌だし、嫌われたくないし、家族じゃなくなるのも嫌だ。
僕一人が嫌な思いするだけなら、諦めようって思って終わりにしたかもしれなかった。
「リディは今のほうがずっといやなの……っ?」
飛び込んできた君を、僕もぎゅっと抱き止める。
そうなら、ぼくひとりで死んじゃえばよかったのかも。
きれいだと思ってた光が、今はどうしてか苦しい。