【人】 オーク フォボス「あー…………」 見様見真似の一撃は拙い術理によるものだった。 だが、『反撃はない』と言われていた相手からの唐突な一撃はダメージはなくとも疲労と衝撃から一次的に前後不覚の状態に追いやった。 「…………かったあ! かったあ!」 初めての勝利は猛烈な高揚感を齎した。 それは抑えこんでいた欲求を解き放ってしまう程であった。 勝者は敗者を好きに扱って良い――。 その日、フォボスは初めて女を抱いた。 アカツキと名前を聞き出した少女はその日のことを覚えてはいないらしいが、フォボスは覚えている* (36) 2023/06/20(Tue) 20:04:09 |