【人】 物書き ラサルハグ>>25 ミン 「そうだな…、華やかで賑やかで、…穏やかだから。 あまりのんびりしているのも勿体ないかと思っていたが… …焦る事はない、か。 教えられたな」 笑う彼女を前に顎を撫でて、まじめくさって言ってやる。 つられるように口元を緩めた。 店先に並ぶ、指でつまむ程度の小さなポプリに自然にコインを支払って、そのうちの一袋を差し出す。 「物書き見習い…、だな。先生呼ばわりなど、まだ早いさ。 貴公の方が、日々学んでいる分…語彙も多いかもしれない。 …勉強熱心な学生殿には、これで勘弁して貰おうか。 “心を温かくする”効能なら…きっとある」 時系列は前後するが、銀の灯火を売る少年の売り文句を真似る形となる軽口。それでも、決して嘘ではないだろう。 「ミリアン殿には……行動力も探究心も。 遊び心も、あると見える。 …きっとこの街でも…顔見知りが増えるだろう。 この祭りが善き経験に…、豊かな糧になる事を、願っている。 ……などと、大袈裟だろうか。 まあ、貴公の学ぶ分野への…期待と思って頂きたい」 (36) 2022/03/23(Wed) 14:11:49 |