【人】 牛丸紗優>>34 鏡沼 「お間違いないですよ。 謝罪はひとまずおいておくとして、事情からまず聞きたいですけど」 牛丸はあなたの話をふんふんと頷きながら聞く。 この期に及んで嘘をつく理由が思いつかなかったので、きっと言われたことをそのまま信じている。 「身代わり、ね。 あの人違いは先輩の異能ってことで合ってますか? さすがに先輩と間違えられるような格好してませんもんね。 ……あー、えっと、それ以上の謝罪は必要ないですよ。 最近の暴走騒ぎ、おかしいですもん。 無理矢理飲まされそうになったわけでもなし、受け取っちゃった薬はちゃんと生徒会に提出してお咎めなしでした。 平和に解決してよかったね、ってことにしましょう?」 実際に危害を加えられていたとしたら、この程度では済まなかったかもしれない。 でも、可能性があっただけだ。そうはならなかった。 ならそれでいい、と牛丸は思っている。 (37) 2021/11/09(Tue) 12:32:38 |