【人】 室生 悠仁 このじりじりと焼くように燻る想いは、 一生消えることはないんだろうか。 それとも、いつか、簡単に手放すことが 出来るようになるだろうか。 子供の頃から今まで、長く抱え続けた感情は 時が経ち、大人になったとて色褪せることなく 相手を目にするたびに、その色を塗り重ねていく。 一体どれほど、自問自答を続ければいいのだろう。 一体いつになったら、解放されるのだろう。 問いかけたとて、きっとなにものも 答えてはくれやしない。 ─── 彼以外の存在には、答えられないことだ。 (37) 2022/10/13(Thu) 18:08:44 |