【人】 導きの天使 サーリフアルバリは最後に神殿に群がる"にわか信者"たちを「家畜」と形容し、サーリフに背を向けた。 表情が見えなくなる。 「ところで……頼る対象は何も神や人に限りませんでしたね」 サーリフは、話しかけるでもなく呟いた。 目線を、アルバリが腰に下げている、透明な刃に落とす。 (その美しい、キミの相棒でも……) 人が生きるには、心の支えが必要だ。 アルバリは、己そのものを支えに立っていると言う。 ……本当に? 己を信じ生きる者には、精神の屈強さ、もしくは傲慢さが滲むものだ。 サーリフは目の前の青年にそのどちらも感じていない。 ぱちぱちと瞬きをした。 [感情:劣情(-)取得] [こちらからは〆] (38) TSO 2021/09/18(Sat) 10:50:59 |