【人】 蕃神 雷恩― どこかの時間軸で:直青と ― [君の言葉に>>19 肯定の色を感じた時に、不安や怯えが和らぐのは。 どんな風に定義すればよいのだろう。 己は、直青や羅生のように 言葉に掘り起こすのはあまり得手ではなく。 されど。”そうしたい”と萌芽するそれは。 感受性の拡張といえるのか。 或いは魂の成長と呼ぶのか。 ――羅生の言い方なれば、魂を育てられた。 その片鱗がこぼれた、といったところか。] 羅生が。 ――そんな、ことを。 [彼が言ったのであろう言葉を、咀嚼する。 思索する。思案する。 己の宿題に対する前段階を、眼前の直青は肯定する。 言葉というものの力を伝えながらも、 それに無理に今名付けずともよく、名付けないというのも また選択肢の1つであるのだと伝える言葉を 己は頷きながら、1つ1つをヒトの細胞と植物の細胞の中で 或いは混ざり合ったそれらの中で伝達し続けていた。] (38) 2023/11/20(Mon) 20:21:51 |