>>33 キファ
「そう、か。
ラサルハグは死者が見えてたから代筆してきたのか……」
それならそう言えばよかったのに。
なんで言わなかったんだろうと思いつつも考えるのをやめた。
多分、彼は近そうで遠くて、一生理解できそうもない。
……いや、多分。
俺の一生はもうここで終わるのだろうけど。
「思い出すって……何を?」
キファが何を言ってるのかわからないけれど。
でも、あの時抱きしめられたような気がしたのは、きっと気のせいではなかったのだ。
抱き寄せられた貴方の手が暖かい。
嬉しいはずなのに、涙が出そうなくらい胸が痛い。
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