【人】 千早 結生きて、君のそばにいてもいい? ぼくに残った、時間は少ないけれど [人ならざる者へ尋ねる言葉ではないだろう。 けれどそうすれば、彼女はぼくの命が消えるまではぼくを恨み(求め)続けることができるだろうし、ぼくの命が尽きる頃には、ぼくにも何か、この世への未練のようなものが生まれるかもしれない。 傲慢な考えだ。正しさなどなにもない。 行き当たりばったりの提案だった。 >>39苦しそうに闇に蹲る彼女の背中は、 とてもか細く、震えているかのように見える。 叶うなら肩に手をかけ、デートにでも誘うように彼女の手を取るつもり。 立ち上がってくれるだろうか] (43) 2022/08/13(Sat) 20:37:18 |