【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ>>38 サダル 「結果的には。」 無慈悲にも肯定が返る。 その報酬に残された価値は、今となっては感情的なものだけだ。 「けれど同時に、僕は あなた達の望みが叶えばいい とその勝利を望んでいた事は、決して嘘ではありません」 それがあなた達にとって、もはや価値のない勝利なら それはきっと、"怠惰"にとっても無価値な勝利だろう。 「…結局のところは、これが処罰のようなものですよ 僕は只今を以てこの船の『所有物』となり、工作員ではなくなった 捨て子であった僕は工作員である事でしか居場所を得られず、 けれど、もはや元の鞘に収まる事は叶わない。」 居場所を追われ、その身を以て埋め合わせをさせられる。 それが最も理に適う処罰だったのだと。 "怠惰"の言葉には、やはり嘆くような響きは無い。 結局は、そうなるべくしてそうなった事だ。 (46) 2021/07/11(Sun) 15:26:28 |