【人】 北神 翡翠リビングでお茶を飲みながら、今日起きた事について 君から色々な話を聞いた。 俺も知ってる先生の話は懐かしいな。あと後輩たちもね。 会話とお茶を楽しんだ後は、家の中を一通り案内した。 寝室は一階、俺の部屋は二階。 いずれ俺も一階で寝る事になるけど、今夜は君も疲れて いるだろうし、俺は二階の自室で休むつもりで、 「何かあったら呼んで。 呼びに来るの面倒だったらLINEでもいいよ。 じゃあ、また明日。……おやすみ」 って、君を寝室に残して部屋を出ようとしたけど、 後ろから腕を引かれて、立ち止まった。 引き留めてくれる事を期待しなかったといえば嘘になるか。 君の方へと振り返って、肩にそっと、手を置く。 「……今日は朝早かったでしょ? 疲れていると思ったから、今夜は大人しく一人で寝ようと思ってたのに」 これから二人で過ごす夜は、いくらでも来る。 そう思ったからこその別々だったはずだけど、…─── (46) 2024/01/07(Sun) 13:43:47 |