人狼物語 三日月国

58 【R18】しんこんりょこう


【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人



 「よく来たわねウォソちゃん!」


[丘の上の一軒家の前で亀のおばちゃんは待っていた。
黒い長い髪を高い位置でふたつに結んでふりふりの服を着た幼い少女の様な外見だが、コレが正真正銘俺を育てた亀。
まだ大分距離があるのにこちらを見付けるなり、
ハスキーぎみの大声を張り上げて近寄って来る。

……ウォソとは、ウォーターソーセージの略だ。
ホウスケが首を傾げればそれだけ答えるだろう。
彼女と出会った時、俺はまだ赤ん坊だった。
ラッコの赤ん坊はその、今と少し風貌が異なる。

「ラッコ ウォーターソーセージ」で調べてもらえたら何となく理解してもらえると思う。

ルトリスの名を借りたのも、瑠璃人の名前で戸籍を取ったのも、彼女のもとを離れてからの出来事だ。
名付け親になりたくなかったらしい彼女は、俺をウォーターソーセージと呼んでいた。
名付けたくなかった理由は、彼女のハマっている宝塚に同じ名前のジェンヌさんが現れたら微妙な気持ちになるからだという。

瑠璃人って名前は教えたんだがな。
俺も彼女の名前を呼ばないのでお互い様なのだが]
(47) nikibi 2021/02/19(Fri) 19:55:58