>>41 シトゥラ
「あら…そうね、あまり食べたことがないものは
少しだけ、食べるのに勇気がいるわ」
厳密に言えば、そうではないのかもしれない。
けれど今はまだ、それでも良いはずだ。
「実はね、シトゥラ。わたしも食べるのは遅いのよ
…ふふ。これも、わたしたちだけの秘密よ。」
そう言って、イクリールはシトゥラの隣の席に着く。
それから、絶対よ、と悪戯っぽく微笑んで見せた。
沈静化、とは言い難いけれど。
どよめきは、徐々に小さくなりつつある。
であればと、イクリールは『日常』を優先する事にしたようだ。
今は、まだ。