【人】 転入生 二河 空澄[……とはいえ、 校舎に入ってからはビクビクしっぱなしだった。 案内してもらってる時は 探検ごっこみたいで、新しい発見があって あんなに楽しかったのに、 木の板がギシって軋む度に心臓が跳ねるから なるべく音が立たないように静かに けど、出来るだけ早く進む。 (こわくない、こわくない、こわくない… そう、オレは忍者。優秀な忍者だ。 敵にみつからないように 速やかに任務をこなして帰還する…ッ!) 恐ろしい妄想が広がってしまわないように 前にやったことのあるゲームのキャラに擬えて 必死に思考をすり替えながら 上履きをつま先立てて教室へ向かうのだった。]* (48) 2020/11/26(Thu) 12:16:00 |