【人】 埋火 真里花 ………えっ、あれ温泉? [ 障子の先には大きな窓、座り心地の良さそうな 籐椅子、雪景色、立派なお庭の横から立ち上るのは 湯けむり。窓の近くには立派な扉。 ……足早に近づいて扉を開くと、お湯の香りが。 ] おじゃましまーす [ 誰もいない、はずだけど。ついそう言って 小さな脱衣所の先、すりガラスの扉を 引くと ] おんせん。 [ 立派な露天風呂がこんにちはした。 うわぁってはしゃいでそのまま数歩、 ] ………あっっっ くつした [ 靴下のまま雪を踏んでしまったから、 手を入れてみたかったけど、諦めて脱衣所で靴下を脱いで 部屋へ戻った。 ] 夢ってこんなにリアルだったっけ。 [ 怖い夢じゃないし、まぁいいか。 案外楽観的な性格をしているとは父母にもよく言われる言葉である。 床の間に戻り、ほどよく冷めたお茶を飲みつつ ] (48) 2020/12/26(Sat) 10:31:37 |