【人】 宝石ディーラー ユーリ・タカノ─幕間:どこかで─ […ぼんやりしていた記憶がふと、蓋を開けることがある。 ──少年法に守られていた頃の話だ。 父と、父が雇ったであろう探偵の二人が>>0:261 ギムレット のカクテルグラス同士をコツンと当てる。それが僕の眼にはとてもカッコよく映った。] 僕も飲んでみたい。 [父は応えた。] "I suppose it's a bit too early for a gimlet ,"[年齢制限のことを言われたのだろうか。 同伴の探偵が微笑んだように見えた。] ……… [長じて、カクテル言葉を知るに至ったが その時の探偵の笑顔の印象が重なるのか、 ギムレットには“さよなら”というよりは “また明日”という意味を当てるのがふさわしいと 僕個人は思っている。]** (48) 2021/12/31(Fri) 13:39:40 |