![]() | 【人】 経理課 望月 ロビン#3日目スパの部 >>47 「人のことを勝手に数字にするんじゃない。 それに僕みたいな大男がそんな目に遭ったって面白くはないよ。 ……案外元気そうでよかったのやらどうやら」 抱きかかえた腕の中で急に呑気しだす様子に、たしなめるような言葉が出た。 助けないという選択肢も無かったものの、少し考えないでもなかった。 「馬鹿……」 今回ばかりは完全に呆れ返った声が出た。手が空いてたら顔を覆っていただろう。 残念ながら手一杯なので、渋い顔であさっての方向に目を向けるだけだ。 肩にまだかろうじて掛かっていた、青いタオルを手先で引っ張って下半身に乗せてやる。 見た目ばかりは誤魔化せている、だけでしかないのでなんとも滑稽だ。 「まあでもそしたら、じゃあ水で落ちるのか。 ほらちゃんと掴まって。この高さから落ちたら腰痛めるよ」 しっかりした体つきの人間ならまだしも、如何にも不健康そうな彼一人くらいなら軽いもの。 ひょい、と抱え直すと、シャワーブースの方まで持ち運んでいく。 部下二人置いていく課長二人。 (49) 2022/09/27(Tue) 9:26:54 |